2013年9月29日日曜日

法律の勉強は、原則と例外の区別が命

法律の勉強は、原則と例外(=特例)の区別が命! といっても過言じゃないです。
今日は、それを徹底的に理解して頂いて、1点でも無駄にしないため、例題を使って説明します。

例題


(問題文)
市街化区域内の農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する場合には、農地法第5条の都道府県知事又は農林水産大臣の許可を受ける必要がある。

例題に対する私の解説


(解説文)
正しい。本肢は農地を転用目的で権利移動する(農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する)ので、5条許可を必要とする。そして、5条許可を受ける先は、原則は知事、同一の事業の目的に供するための4ヘクタールを超える農地の場合は農林水産大臣だ。

私の解説に対する御意見 - その1


市街化区域内の特例で、「あらかじめ農業委員会に届出をすれば」5条許可が不要になるので、迷物講師の解説は間違っているのではないか?

つまり、農地が市街化区域内に存在するこの問題では、そもそも5条許可が不要なのではないか?

私の解説に対する御意見 - その2


市街化区域内の特例で、「あらかじめ農業委員会に届出をすれば」5条許可が不要になるので、問題文を書き換えたらどうか?

例えば、農地が「市街化調整区域内」に存在するように書き換えれば、迷物講師の解説が納得できるのだが…。

上の2つの御意見は、2つともブーブー!


「あらかじめ農業委員会に届出をすれば」5条許可が不要になる、という市街化区域内の特例は、その名が示すように、あくまでも『特例』ですよ!

『特例』は『例外』と同じ意味。

そして『特例』や『例外』は、『原則』の反対語(対義語)です。

法律というのはですね、農地法に限らず、すべての法律で、
 ・ 『原則』を当てはめて解決するなら、『特例』や『例外』を持ち出しちゃダメ
っていう不文律(暗黙の了解)があるのです。
ここ極めて重要!

今日の例題は、農地法5条だけど、農地法5条の『原則』っていうのは…

全国どこでも、農地を転用目的で権利移動する(農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する)ときは、5条許可を受けてね!です。

ここまで理解できたら、あとは簡単。

全国どこでも、農地を転用目的で権利移動するときは、5条許可を受けてね!なんだから…

…市街化区域内の農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する場合には、農地法第5条の都道府県知事又は農林水産大臣の許可を受ける必要がある…

と書いてある今日の例題は、場所なんか考えないで、農地法5条の『原則』を当てはめるだけで解決しちゃいます。だって、「あらかじめ農業委員会に届出をした」なんて、どこにも書いてないんだから…。

今日の例題の主人公は、「お前は5条許可を受けろ!」と言われてオシマイ!

あとは、5条許可を受ける先は、原則知事、4ヘクタールを超える農地の場合は農水大臣という別知識をチョット当てはめて、一件落着です。

だから、私の(解説文)には、

…正しい。本肢は農地を転用目的で権利移動する(農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する)ので、5条許可を必要とする。そして、5条許可を受ける先は、原則は知事、同一の事業の目的に供するための4ヘクタールを超える農地の場合は農林水産大臣だ…
って書いてあるのです。

今日のブログを書いた理由


今日とりあげた例題は、迷物講師の模試[一般無料模試編]の【問 22】肢4の問題なんですが、ここに関する御意見がここ3~4日の間に20件以上来ちゃいました。

この【問 22】肢4は平成16年度本試験【問 24】が出典で、それをチョットひねった問題です。

この私の「ひねり」が、原則と例外(特例)の区別を徹底的に理解して頂く材料としては最適だと前から判っていたので、今年も使ってみたら、大量の御意見!

まあ、上の御意見-その1-その2に関するメールや電話がスタッフ doremi や私の所に来るわ来るわ! で手に負えなくなっちゃったのです。

それで急遽、今日のブログを書いて、今後頂くかもしれない、ここに関する御意見に対しては、ここを紹介することで、宅建倶楽部の回答としたいと考えた次第です。

原則と例外の区別が命


原則と例外(特例)の区別って、本当に命ですから!

森に生えている木に例えると、
 ・ 『原則』は幹(みき)
 ・ 『例外』は枝葉(えだは)
です。

そして農地法5条の
 ・ 幹『原則』  …… 全国どこでも、農地を転用目的で権利移動するときは、許可必要
 ・ 枝葉 『例外』 … 市街化区域内では、農業委員会に事前届出すれば、許可不要
というイメージです。

それにしても、他の予備校は何を教えているのだろう?
枝葉= 『例外』だけ大量に暗記させて、受験者の頭を混乱させちゃダメでしょ!

枝葉末節(しようまっせつ)は後回し! まずは原則(幹)をしっかり押えよう!

幸い、私の有料講座受講者からは、今日書いたような御意見は一件も頂いてません。今のところは…。




2013年9月27日金曜日

迷物講師作「模擬試験」の短所と長所

更新:平成29年10月1日


きょうは、迷物講師作「模擬試験」の短所と長所について書きます。

(1)短所


短所は、会場模試じゃないという点です。

模擬試験は受けるべきですか?受けるとして注意点は?という別ページにも書きましたが、模擬試験を受けることの効用は、
 ・ 試験の雰囲気に慣れることができる
 ・ 本試験での解答方法・時間を訓練できる
の二つだけです。

だから、会場模試じゃないのは、「試験の雰囲気に慣れることができる」という受験者の要請を満たすことが不可能なので、短所になります。

もっとも、その短所を補う方法が無いわけじゃないです。

それは、私が作った模試をPDFファイルで印刷して、公共の図書館など「自宅以外の場所」でやってみることです。

閲覧室のあのシーンとした雰囲気を、宅建試験の受験会場にみたてて、2時間(5問免除者は1時間50分)、ちゃんと時間を計って解いてみるのです。

地理的に、会場受験の模擬試験を受けるのが困難な地域にお住まいのかたには、特にオススメです。

(2)長所


長所は、数え切れないほど有ります(自慢!)。

長所 - その1


本物のタダである

ヤフーやグーグルで「宅建 無料」・「宅建 模試 無料」等と検索しても、有名予備校のサイトに誘導される場合が多く、そこは、何かというと 「すぐお金!」の世界になっちゃいます。でも、検索エンジンにも営業の自由があるので、文句は言えないでしょう。

だけど、私が作った模試は、本物のタダです。

この点は、宅建倶楽部は、メール勧誘・電話勧誘等を一切しませんを読めば分かってくれると思いますが…。


長所 - その2


前年・前々年の傾向を反映している

例えば、平成25年度宅建試験の作成者(試験委員)は27名で、うち17名は2012年度(平成24年度)と同じ人でした。

17名 ÷ 27名 = 約63パーセントが2012年度と同じ人という計算ですが、実質的には80パーセント以上が同じ人、と私は考えています。

民法を担当するであろう弁護士2名が丸っきり同じ人、かつ、宅建業法を担当するであろう国交省の課長は個人名より職名(何々課長か)で判断すべきと思うからです。
そうすると、80パーセント以上が去年と同じ試験委員になります。

平成29年度については、まだ余り具体的な事は言えませんが、上に書いたのと似た傾向にあります。

このように考えてくると、今年模試を公開する以上、前年・前々年の傾向を反映させることは、とても重要だなと思いました。

長所 - その3


出典を明らかにしている

私は20年以上、宅建の模試問題と解説を、全科目一人で作ってきました。

その経験から言えるのは、宅建の模試は、結局は過去問にアレンジを加えたものしか作れないな、ということです。

逆に言うと、迷物講師のオリジナル性を前面に出した問題は作れないな、ということ…。
宅建試験は、表面的には違う問題に見えても、実質的には「過去問の焼き直し」問題が多く出題され、その出来・不出来によって合否が決まると言えるからです。

でもほとんどの予備校は、オリジナル性を強調して模試を宣伝していますね。
この部分は、ハッキリ言って誇大広告です。

オリジナル性を強調する予備校の模試も、結局は、過去問にアレンジを加えたものしか作れないのです。

でも予備校は、この誇大広告がバレないように工夫しています。
予備校の模試の解説集を見れば分かります。
その問題の出典が示されていないのが、ほぼ100パーセントです。

出典なんか示しちゃったら、オリジナル性と矛盾しちゃうのが、誰の目にも明らかだからです。

私の模試の解説集は、ここは正直に、出典を明示しています。
例えば、こちらをクリックしてみて下さい。

最初の【問 1】正解4の下に、出典:平成24年 [問 3]なんて赤い字で明示してありますね。

出典を明らかにし、オリジナル性を強調することをやめ、受験者の皆さまに過度の期待(例:競馬の予想のようにピッタリ当てる)を抱かせないようにしていることも、私の模試の長所だと自負しています。

長所 - その他


長所はもっともっとあるんですが、「説教の効果は長さに反比例する」という故河合隼雄先生の名言もあるので、きょうの記事はもうオシマイにしときます。

皆さま、本試験まで、まだまだ時間がありますが、最後まで気を抜かないで!

2013年9月25日水曜日

2013年直前期に贈る言葉

(1)イントロ


直前期のいま、ネット上では、
 A 最後は気合だ!
 B メンタルを強化しよう!
 C その気になれば◆日で受かる!
等の、励まし言葉が飛び交っていますね。

(2)最後は気合だ!


上の励まし言葉のうち、私が個人的に魅力を感じるのは、の「最後は気合だ!」です。

他の記事で、「最後は気合だ!」なんて抽象的・非科学的だ、と批判したこともありますが、個人的には、やっぱり魅力を感じる励まし言葉です。

理由は、私の原点が営業職だったから…。
しかも、「ドブ板営業」だったからです。

法人営業も経験しましたが、営業の基本は「ドブ板営業」です。
そして、「最後は気合だ!」が「ドブ板営業」の今でも変わらない根本規範(憲法)なんです。

30年以上も前の話ですが、私の「ドブ板営業」のテリトリーは、東京の世田谷区全域でした。
世田谷は太平洋戦争で空襲を受けていないので、今でも、道路が入り組んでいる所が多く、タクシーの運転手さん泣かせの地区です。

それなのに、京王線の千歳烏山から幹線道路を一切使わないで世田谷区役所まで行けるのが、今の私です。それくらいドブ板に影響を受けたのが迷物講師…。

「ドブ板営業」が営業の基本であり、宅建受験者で一番多いのが不動産業にお勤めのかたであることから、最後は気合だ!を直前期に贈る言葉にしたいと思います。

(3)直前期に贈る言葉として、私が採用できないもの


上のイントロで書いた、
 B メンタルを強化しよう!
 C その気になれば◆日で受かる!
の二つは、直前期に贈る言葉として、私が採用するわけには行きません。

理由は、も、資格試験で飯を食っている私のような人間が発した瞬間に、「お金の臭い」を、ネットユーザーに感じ取られてしまうからです。

「メンタル」とか「◆日で受かる」という言葉ほど、受験者への「甘いささやき」はないでしょう。
結果、お金だけ取られてサヨウナラ。
私の正義感にも反する言葉なのです。

(4)不自由を常と思えば、不足なし!


代わりに、徳川家康の言葉を、宅建受験者のかた全員に贈ります。

家康は、「人の一生は、重き荷を背負うて遠き道をゆくがごとし…。不自由を常と思えば、不足なし!」という言葉を遺(のこ)しました。

現代風かつ受験者向けに江戸弁でホンヤクすれば…

人生なんて思い通りにならねえーんだよ。模試の点数が悪いくらいでガタガタ抜かすんじゃねえ。メンタルだとか裏講座だなんて言う前に、黙って勉強しろってんだよ!バカヤロー!

となります。

ゆえに、不自由を常と思えば、不足なし!も直前期に贈る言葉とします。

2013年9月22日日曜日

三連休って何だよ!コンチクショー!

(1)上から目線


世間では、9月は三連休が2回もあることになってます。

 ◆ 1回目
      9/14(土)・9/15(日)・9/16(月…敬老の日)
 ◆ 2回目
      9/21(土)・9/22(日)・9/23(月…秋分の日)
っていうわけですね。

でも私には、「三連休」っていう表現が、どうしても、上から目線だなぁ~と感じてしまうのです。
特に、宅建に見事合格していった先人たちとの関係では…。

(2)合格者には、土日なんか無かった人が大勢いる!


こちらの統計のテキストにも書きましたが、宅建業者のうち、大臣免許は2,132、知事免許は12万1,790です。
大臣免許は、全業者の 1 ~ 2 パーセントに過ぎず、残りの 98 ~ 99パーセントが知事免許業者だ、ということになります(平成24年3月末日現在)。

三井不動産や三菱地所のような旧財閥系の本社にお勤めなら、「三連休が2回もある」のは当然なのかもしれません。

しかし、全業者の 98 ~ 99パーセントを占める知事免許業者にお勤めのかたは、のんきなこと言ってやがる、「三連休って何だよ!コンチクショー!」と思いながら頑張って合格したのだと思います。

これは、他の合格者のかたについても言えているのではないか?
私は、強く感じてます。

こちらのブログにも書きましたが、宅建試験の実施機関が発表した資料によれば(いずれも平成24年度)、
 1. 不動産業が合格者に占める割合…30.3パーセント
 2. 建設関係が合格者に占める割合…10.7パーセント
 3. 金融関係が合格者に占める割合… 9.7パーセント
で、合計すると50.7パーセントになります。
残りの合格者は、他業種(23.6パーセント)・学生・主婦等です。

このうち、41パーセントを占める不動産業(98~99パーセントが知事免許)と建設関係で、「三連休が2回もある」のが当然だった合格者は、ほとんどいなかったでしょう。
建設関係は、震災復興特需等で、土日どころではなかった合格者が結構いたと聞きます。

他業種(23.6パーセント)の中でも、土日どころではない合格者が半分はいたのではないか?
小売・飲食等のサービス業に従事している人が増えている昨今では、的を射ていると思うのですが…。

とにかく、土日なんか無かった人でも大勢が合格しているのです!

(3)「それでは良い週末を…」って何だよ!コンチクショー!


私には、「それでは良い週末を」と題した、平成18年に書いた記事があります。

そこでは、
良い週末」という言葉の背景には、「土曜と日曜は仕事が休み」というニュアンスが含まれています。でも,土日も仕事の人は最近増えています。欧米で行われているのを、ただ直訳したような挨拶。これがチョット変だと気付かない関係者は、多分、お坊ちゃま・お嬢さま育ちなんだろうな。世の中の「下」を見てないぞ!」なんて書きました。

原文はこちら

今でも、金曜の夜になると、テレビのコメンテイターが、「それでは良い週末を」なんて平気で挨拶するのが、全然直ってませんね。

「三連休」も「それでは良い週末を」も、コンチクショー!です。

(4)言い訳


ちょっとだけ言い訳させて下さい。

宅建倶楽部は [土・日・祝日は休業] です。
これはスタッフ全員が親戚だから…。
可愛いスタッフのためなんです。

迷物講師は、宅建に合格していった多くの先人と同様、「三連休」も「それでは良い週末を」も、コンチクショー!と思いながら働いてま~す!

最後に、コンチクショー組の現役受験者の皆さまへ。

「三連休」なんて関係なくても、最後の最後まで諦めるな! 宅建は人生の縮図だ!

2013年9月12日木曜日

【宅地供給量】の統計問題は、平成25年度から出なくなるはず

会計検査院の指摘国交省の政策転換白書等への非掲載という一連の流れによって、私は、【宅地供給量】の統計問題は今年から出なくなると考えてます。

出なくなると考えたので、私が作成した統計問題の最新資料には、無料・有料を問わず、【宅地供給量】を載せていないのです。

以下、もう少し説明してみます。

(1)宅地供給量とは


宅地供給量とは、今までに住宅用地になった履歴のない土地(例:ずっと農地)が、宅地として世の中に供給された量のことです。

今までに住宅用地になった履歴のない土地、というのがポイント!

だから土地長者の皆さまが、すでに住宅用地になっている1万ヘクタールの土地を、どこかの開発会社に供給した(売った)としても、その土地は、宅地供給量にカウントされません。

(2)会計検査院の指摘


我が国で宅地供給に一番貢献して来たのは、独立行政法人「都市再生機構」です。

その都市再生機構は、何十年も前から、「ニュータウン整備事業」を行っていました。
これからも継続するつもりだったようですが、そこに突然、会計検査院(日本国憲法90条が直接定めている、国等の決算を検査する機関)の検査が入りました。

会計検査院は、「このままでは旧公団(都市基盤整備公団)から引き継いだ赤字を含めて、平成30年度までにニュータウン整備事業から3兆1158億円の欠損金が積み上がる!」と指摘しました。


ソースは、会計検査院(平成23年度)のこちらの資料(PDFファイルで3ページ)


(3)国交省の政策転換


この会計検査院の指摘が原因になって、国土交通省は【宅地供給】に関する政策を転換せざるを得なくなったようです。

ひとことで言えば、「量から質への転換」です!

平成24年度国土交通白書のPDFファイル149ページでは、「新規宅地の大量供給を促進する従来の政策を転換し、人口・世帯の動向を踏まえた宅地政策を推進している。具体的には、(独)都市再生機構のニュータウン整備事業では既に着手済みの事業のみを行っている」なんて、言い訳してますけど…(笑)。


このPDFファイルは大容量なので、リンクは張りません。

(4)白書等への非掲載


要するに国交省は、我が国で宅地供給に一番貢献していた都市再生機構の「新しいニュータウン整備事業」は、もうしない! と言ってるんですね。

そうなると、白書等への具体的な数字(激減した数字)の掲載はみっともなくて出来ない! という役人根性が出てきちゃうんですかね?

このような背景があったので、【平成23年度】以降の宅地供給量の数字は、白書等から姿を消すことになりました。

皆さまは、大手予備校の資料を見ても、ネットで拾える資料を見ても、ほぼ全部が…

【平成22年度】の全国の宅地供給量は、前年度より200ヘクタール増加の【4,600ヘクタール】だった。

…的な事が書いてあるのを、不思議には思いませんでしたか?

今年【宅地供給量】が出るなら、【平成23年度】の数字を教える必要があるんですが、大元のお上が白書等に掲載しなくなっちゃったんで、仕方なく、ほとんどの予備校等が、去年の自社の古い教材から引っ張ってきた数字を載せているのです。ご注意下さい。

2013年9月10日火曜日

宅建合格の"法則"はない

(1)メンタル面


 1. 今日を入れないで40日[も]ある。
 2. 今日を入れないで40日[しか]ない。

いま9月10日の夕方ですが、どんな予備校・講師も、
上の1. のように、今日を入れないで40日[]ある、とアドバイスするでしょう。

それはそれで大変結構な事です。
何事も、最後は"楽天的"に考えた人のほうが成功すると思うからです。

(2)具体策は?


じゃ今日を入れないで40日[も]あると"楽天的"に考えたとして、皆さまは残り40日、直前期に効果のある具体策をお持ちですか?

"最後は気合だ!" なんて考えているかたが、結構多いのではないでしょうか。

でも、そう考えているとしたら、あまりにも抽象的・非科学的であり、失敗する確率が高いと思いますよ!

受験者の半数は、「死にもの狂い」で勉強して試験に臨みます。
それなのに、「死にもの狂い」組の3分の2は、残念な結果に終わってしまうのです。
これは長い講師歴からの経験則です。

その主な原因は、「死にもの狂い」が実は御自分の判断(主観)に過ぎず、世の中の人も認める「死にもの狂い」(客観)とはズレているからです。

もっと具体的・科学的な「死にもの狂い」じゃないと、ホント成功の確率は低いですから…。

(3)宅建合格に"法則"はない


法則」というのは、例えば東京都では明日何時何分になれば必ず太陽が昇り夜が明けるという風に、誰が観察しても、その通りになる「決まり事」のことです。

私は「そうは思わない」なんて、主観を入れる余地が全然ないのが法則です。

そこで、この「法則」性ということを、宅建受験者と宅建講師に置き換えて考えてみます。

 ・ Aさんは、甲宅建講師だけを信じて合格した(他の講師は完全に無視した)
 ・ Bさんは、乙宅建講師だけを信じて合格した(他の講師は完全に無視した)

このAさんもBさんも、現実に存在した受験者であり、事実です。

 ・ Aさんは、甲宅建講師だけを信じて合格した(他の講師は完全に無視した)
 ・ Bさんは、乙宅建講師だけを信じて合格した(他の講師は完全に無視した)

という場合、甲宅建講師も乙宅建講師も、ウソをついてないです。

じゃ皆さまは、そこに、明日何時何分になれば必ず太陽が昇るというような「法則」性を感じ取ることが出来るでしょうか?

出来ませんよね!
だから、宅建合格には法則がないのです。

(4)世界経済は法則性がない事によって回っている


ここで急に話が大きくなりますが、世界経済は法則性がない事によって回っています。

新聞の株式欄に載っている上場企業の製品も、宅建倶楽部のような家族的企業の製品も、法則性がないから売れるのです。売れるから従業員に給料を払うことができ、世の中にお金が循環して、この記事をご覧の皆さま全員が飯を食えてるわけですね。

もう一度話を小さくして、宅建受験者と宅建講師に置き換えてみると、

 ・ Aさんは、甲宅建講師だけを信じて合格した(他の講師は完全に無視した)
 ・ Bさんは、乙宅建講師だけを信じて合格した(他の講師は完全に無視した)

AさんもBさんも、現実に存在した受験者です。
甲宅建講師も乙宅建講師も、ウソをついてないです。

としても、そこには、絶対に法則性がないです!

そうなると、甲宅建講師や乙宅建講師が、自分を信じたから90パーセントも合格したんですよ! なんて宣伝すればするほど、甲講師や乙講師の預金通帳の残高は、どこかの誰かに吸い取られて、どんどん減っちゃうなんていう悲惨な事になります。ネットユーザーは皆さまお利口さんですから…。

以上、一生懸命キーボードを叩いて来ましたが、そんな事、いまさら迷物講師ごときに言われなくたって”知ってるワイ!”というかたには、大変失礼致しました。

(5)宅建合格に"法則"はないけれど…


じゃお詫びのしるしに、法則性はないけれど、宅建を受験する半分くらいのかたには、特に直前期に役に立つ別記事を今日アップしましたので、それにリンクを張っておきますね。 オススメの宅建試験対策 - 特に直前期 という記事です。

それにしても、うちの娘やスタッフどもは、元が修復不可能と思われる色黒美人だったから被害に遭わなかったですが、カネボウ化粧品の「何とか美白」問題、厚労省や消費者庁は、もっと事前対策出来なかったんですかねぇ~?

いくら"世界経済は法則性がない事によって回っている"とは言っても、あまりにもヒドすぎる。
お上が「ほえない番犬」に成り下がっちゃダメでしょ!

"女性に嫌われない"のが人気商売のコツ

(1)男女別申込者数


宅建試験の申込者数を男女別に表わすと、
 ◆男性…17万4千人
 ◆女性…  6万3千人
です(百の位を四捨五入、いずれも平成24年度の数字)。

今年は平成24年度より申込者が1,762人減ってます(ネットで拡散してる速報値と少し違います)が、申込者の男女別人数は、上記と大差ないと見ていいでしょう。

要は、最近の申込者数の割合は、
 ◆男性…73パーセント
 ◆女性…27パーセント
ということです。

女性の申込者は、全体の3割にも満たないですね。

(2)やっぱり"女性に嫌われない"のが人気商売のコツ


話変わって、今から8年前に書いたブログに、わたし,あのひと,生理的に嫌い というのがあります。

そこでは、「…私の有料講座・教材購入者は,いつも,女性が半分を占めています。50過ぎたオヤジのくせに,女性に嫌われていない証拠かも知れません…」なんて自慢してます。

私のような独立系宅建講師(大手予備校の知名度に依存しないで仕事してる講師)は、当然の事ながら、会社の看板には頼れない、純粋な人気商売です。

とすれば、"女性に嫌われない"のが人気商売のコツは、大手予備校の講師以上に当てはまっているし、私は、今でもそれを達成出来ているのかもしれません。

(3)嬉しい証拠


例えば宅建倶楽部では今、Web無料模試の印刷サービスを行ってます。

印刷したものはヤマト運輸のメール便で送るので、当然、メール等で住所・氏名を教えてもらわなければなりません。

去年より印刷サービス利用者は増えてますが、9月6日~9月9日までの4日間に、経験したことのない珍現象が起きました。

この4日間に十数名のかたが印刷サービスを利用されたのですが、何と全員が女性なんです!
女性の個人情報に対するガードが男性以上に堅いのは、皆さまご存知の通りなのに…。


この4日間に印刷サービスを利用された男性が一人でもいたら、どうぞ、ネット上にサラシテ下さい。サラサレなかったらウソじゃない証拠とさせて頂きます。

この歳になっても、"女性に嫌われてない"証拠の一つが増えた"ようで、今日は朝早くから嬉しいのです。

2013年9月8日日曜日

東京五輪決定! 7割の宅建受験者に好影響か?

平成25年9月8日早朝、2020年の東京五輪がIOC総会で決まりましたが、そうなると、東京都だけじゃなく、我が国全体の不動産・建設・金融関連の活性化に大きく影響してくれるでしょう。

何しろ"経済はムード"ですから!

(1)宅建受験者の7割に好影響


宅建試験の実施機関が発表した資料によれば(いずれも平成24年度)、
 1. 不動産業が合格者に占める割合…30.3パーセント
 詳しくはこちら
 2. 建設関係が合格者に占める割合…10.7パーセント
 詳しくはこちら
 3. 金融関係が合格者に占める割合… 9.7パーセント
  詳しくはこちら
で、合計すると50.7パーセントになります。

残りの合格者は、他業種(23.6パーセント)・学生・主婦等です。

私が得ている情報では、他業種・学生・主婦等でも、将来不動産業・建設関係・金融関係に進むかたは20パーセントいます。
また、合格者の割合と受験者の割合は、大体一致します。

そんなワケで、2020年の東京五輪決定で、7割の宅建受験者に好影響するとみています。

(2)良い愛国心


私の学説(?)では、 愛国心(≒ Nationalism)には悪いものと良いものがあります。

ア.悪い愛国心(戦闘的愛国心)

他国と「戦闘する」愛国心です。
戦争が典型ですが、尖閣諸島・竹島・北方四島等の「領土問題」もこれに属します。

イ.良い愛国心(非戦闘的愛国心)

他国と「競争する」愛国心や自国の「伝統・文化を誇る」愛国心です。

今回のオリンピック招致で、トルコのイスタンブールやスペインのマドリードと競争したのは、他国と「競争する」良い愛国心に属します。

(3)ただし警戒は必要


オリンピック招致が良い愛国心だとしても、手放しで喜ぶのは禁物!

なぜならば、他国と「競争する」愛国心が行き着く先は、近代五輪の家元がヨーロッパ貴族であることが物語っているように、市場原理主義かもしれないからです。


そう言えば、我が国の招致委員長の竹田恆和さん(明治天皇のひ孫)も、竹田の宮という元皇族の家系でしたね(今の グランドプリンスホテル高輪 は竹田の宮の屋敷だったことで有名!)。

ここしばらくは、"経済がムード"であることを百も承知の政府やマスコミが"お祭り気分を煽り消費税増税の布石に利用する危険"等もあるので、迷物講師と同じフツーの人は、警戒を怠ってはダメだと思います。

朝起きてテレビみてたら、私と同じ年代のフツーの人が、"1964年(昭和39年)の東京五輪の時の感動を子や孫に伝えられるので嬉しいです!"なんて人の良さそうなコメントしてましたが、「チョット待てよ!」と、当時からデカルトの方法序説を読んでいた迷物講師は感じたのでした。

2013年9月6日金曜日

ネット隆盛以前に"一生の蓄えを作った"

更新:平成28年3月16日(水)


(1)ちょっと書き足します


平成28年3月11日までは、
上のほうにあるブログの説明文に「…ネット隆盛以前に一生の蓄えを作った…運のいい男」なんて書いてありました。
いまだ景気が完全に立ち直ったとは言えないので、読む人によっては、「何と生意気な発言!」と思われたことでしょう。

そこで、ちょっと書き足します。

(2)迷物講師はノン・キャリア官僚の息子


私の父親は、旧制中学しか出ていないノン・キャリア官僚でしたが、努力の人でもありました。

その甲斐あってか、最後は、当時の大蔵省印刷局官報課長にまで昇りつめ、70歳で当時の勲四等旭日小綬章、死後は従四位を授けられました。

しかし、しかし…。
我が家には、いつも、お金が無かったみたいです。

八百屋の娘だった母親は、私が中学校にあがる頃まで、新宿伊勢丹の買物袋を作る内職をしてました。

俸給(給料)の遅配が絶対にない官僚なのに、母親が内職までせざるを得なかったのは、おそらく、子どもたちの教育費を最優先させた結果だったのだと思います。

そしてその動機は、ノン・キャリア官僚だった父親の"悔しさ"にあったと思うのです。

(3)父親の期待を裏切った迷物講師


長男だった私は、「東大に入る」ことを期待されてました。

日本で最初に出来た進学教室は「日本進学教室」という名前で、本部が東京の千駄ヶ谷にありました。

長谷川先生というかたが主催者で、私は入室試験を受けて、小学校5年生でそこの「男子組」に入学を許可されました。

日本進学教室は実力別のクラスで、
 1. 国立二組
 2. 国立一組
 3. 慶応二組
 4. 慶応一組
 5. 男子組または女子組
の5段階編成でした。

国立二組は一番出来る子が入るクラス、男子組は一番出来ない子が入るクラスということです。だから、私が入学を許可されたのは最低クラスでした。

小学校5年生当時の学力は、「90パーセントの確率で、大学入学時まで変わらない」というのが私の学説(?)です。

私の小学校時代は、6年間一度もクラス替えがなかったですが、常にクラスで一番の成績だったS君は、その後東大に行きました。そして、日本進学教室では国立二組でした。

私の弟も同じで、日本進学教室は国立二組、大学は東大です。

最低の男子組だった私が、その後どんな所に行ったかは、皆さまの想像にまかせることにしましょう(笑)。

いずれにしても、「東大に入る」という父親の期待を見事に裏切ったのは、間違いありません。

(4)話を戻します


話が脱線しちゃいましたが、そんな貧乏人の息子で、東大に入れなかった迷物講師が、どういう方法で、ネット隆盛以前に"一生の蓄えを作った"のか?

理由をひと言で書けば、自分が努力したからです!

貧乏人の息子なので、親の遺産なんて無きに等しいです。

いま宅建倶楽部の事務所として使っている古いマンションの部屋くらいが、親の遺産と言えるようなものです。

この事務所の部屋も、法律上は弟との共有なので(資産価値がほとんど無いので、まだ遺産分割もしてない!)、私は、やっぱり貧乏人の息子だと思います。

そんな貧乏人の息子が、ネット隆盛以前に"一生の蓄えを作った"時期は、いわゆる土地バブル崩壊後の平成4年から平成18年くらいまでの間です。

この時期は、知っている皆さまも多いと思いますが、私が某大手予備校の非常勤講師から独立して、宅建倶楽部を運営していた時期と一致します。

だから、ネット隆盛以前に"一生の蓄えを作った"方法は、宅建倶楽部の運営で大儲け出来たからです。

(5)ネット隆盛以後


私は平成10年(1998年)の Windows 98 発売とほぼ同時に、宅建のWebサイト(宅建の迷物図書館)を作って、現在までやってますが、平成19年くらいから平成25年まで、宅建倶楽部の儲けは下降の一途をたどり、現在は一定の線で下げ止まってます。

だから私は、平成18年までが”ネット隆盛以前”、平成19年以降が”ネット隆盛以後”と振り分けてます。

そんなワケで、”ネット隆盛以後”は、宅建予備校は儲からなくなったなぁ~と感じてます。
理由は簡単。同業他社の乱立です!

宅建予備校乱立の理由も簡単ですね。
司法試験・司法書士試験・行政書士試験に受かっても、昔と違って、食える保証が全然ないです。
だから、下位資格とされる宅建に人材等が流れ落ちて来て、食うために、宅建を教える人が平成19年以降激増したのです。

まあ、すべては簡単な経済原則ですね。
競争相手が増えれば、"儲けもその分減る"だけ!

(6)じゃなぜ宅建倶楽部を続けてるの?


ここまで情報をバラしてしまうと、"一生の蓄えを作った"人が、儲からなくなった宅建予備校を続けている理由は何なの? という質問が来そうなので、それにお答えしときます。

スタッフに給料をたくさん払う」ためです。

皆さまは、「迷物講師は何とやさしいの!」なんて思っちゃダメ!

なぜ 「…"スタッフに給料をたくさん払う"…」と思いますか?
それは、宅建倶楽部のスタッフ全員が他人じゃないからです。
すでに1年以上前からグーグルの Blogger でブログを書いている doremi 親戚です!

この事知っている宅建講師は、私の記憶では5人くらいいると思います。

2013年9月5日木曜日

タイプパッドから引っ越してきた

(1)


私は平成17年6月から約8年間、アメリカの TypePad Inc. が開発・運営していた個人向けサービス「TypePad Pro」というのを使ってブログを書いて来ました

タイプパッドは、トラックバック機能を発明した会社として有名ですね。
日本語サービスも充実していて、とても高機能なので8年間もお世話になっていたのですが、時代の変化なのでしょうか、最近日本語サービスが突然中止になってしまいました。

それで仕方なく、引っ越しを決意したわけです。

(2)


さて引っ越し先をどこにしようか? とスタッフ全員で話し合った結果選んだのが、このブログ(グーグルの Blogger)!

ここもなかなかの高機能で、しかも無料。広告も非表示に出来るので気に入ってます。
ていうか、 うちのスタッフ doremi が既に1年以上使った実績があるので、いろいろと教えてもらえて便利です。

(3)


本来ならば迷物ファンの皆さまに「引っ越しソバ」でも配らなきゃならないところですが、Webの世界ですので、この記事をもって御挨拶の代わりとさせて頂きます。