2016年2月10日水曜日

非法律科目の重要性



宅建は四肢択一式50問が出題される、法律の試験です。
でも例外が3問あります。

1.不動産の統計
2.宅地の知識
3.建物の知識

の三つは、非法律科目です。

この三問は法律に直接関連しないので、最近は、ナメて掛かる受験者がとても多いです。
そのためだと思いますが、予備校や講師の非法律科目に関する解説には、まともなものが無きに等しいです。

そのような現状から、この三問の不出来が原因で1~2点差で「サクラ散る」人が最近多いように感じます。

そこで今回は、上の三つからの「宅地の知識」の解説[平成27年度問49]をしてみます。

受験者の皆さまは、これからする私の解説程度の知識が、「最低限備わっていないと1~2点差でサクラ散る危険性が大であることを、心に焼き付けておいて下さい。

もし、ご自身がお使いの「過去問解説集」や「過去問ドリル」の解説が、これからする私の解説より劣る場合は、ネットでも何でも使って補充しておくことを強くオススメします(最低でも過去15年分について)。

なお5問免除者は、上記の非法律科目は出題されないので、今回の記事はスルーして下さい。



(1)平成27年度問49の問題

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1 我が国の低地は、ここ数千年の間に形成され、湿地や旧河道であった若い軟弱な地盤の地域がほとんどである。

2 臨海部の低地は、洪水、高潮、地震による津波などの災害が多く、住宅地として利用するには、十分な防災対策と注意が必要である。

3 台地上の池沼を埋め立てた地盤は、液状化に対して安全である。 

4 都市周辺の丘陵や山麓に広がった住宅地は、土砂災害が起こる場合があり、注意する必要がある。



(2)平成27年度問49の問題と解説

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

[問題]

1 我が国の低地は、ここ数千年の間に形成され、湿地や旧河道であった若い軟弱な地盤の地域がほとんどである。

[解説]

適当。本肢の「低地」は、「山地」に対する意味で使われていると思われる。山地を形成する岩石は、さまざまな作用で風化し、雨などで供給される水によって浸食され、土砂となって下流側・海側に運ばれ「低地」になる。私たちが現在目にしている「低地」は、おおむね最近数千年の間に、このような過程を経て形成されたものだ。そして「低地」は、湿地や旧河道(昔の河の跡)だった若い(最近数千年の)地盤の地域がほどんどだ。例えば今の東京都心・下町は、徳川家康以来、湿地が地盤改良された地域だ。

[問題]

 臨海部の低地は、洪水、高潮、地震による津波などの災害が多く、住宅地として利用するには、十分な防災対策と注意が必要である。

[解説]

適当。臨海部(海に臨んでいる所)の低地は、海面との高低差が少ないので、洪水、高潮、地震による津波などの災害が多い。だから、住宅地として利用するには、十分な防災対策や注意(例:市町村が配布しているハザード・マップなどを参照して、避難経路を把握しておくこと)が必要、という理屈になる。

[問題]

3 台地上の池沼を埋め立てた地盤は、液状化に対して安全である。

[解説] 正解肢

最も不適当。液状化は、地震の揺れで地下水や砂が地上に噴出し、建物が倒壊したり曲がったりして被害を受ける現象だ。このような液状化は、埋立地の場合に発生しやすい。埋立地は、埋め立て前の池・沼・海の水分が抜け切れていないおそれがあるからだ。そこがたとえ台地上の地盤であっても、池や沼を埋め立てたのであれば、液状化に対して安全だとは言えない。

[問題]

4 都市周辺の丘陵や山麓に広がった住宅地は、土砂災害が起こる場合があり、注意する必要がある。

[解説]

適当。丘陵は、なだらかな丘(概ね海抜300m以下)のことであり、ご存じ多摩丘陵・狭山丘陵などの例がある。丘陵それ自体は土砂災害に直結するものではない。しかし、都市周辺の丘陵に広がった住宅地は、土砂災害を無視した悪質業者が開発したものも散見されるので、注意する必要がある。また、山麓は山の麓(ふもと)のことであり、平成26年に広島市の安佐北区や安佐南区の住宅地を襲った大規模な土砂災害を見れば分かるように、土砂災害が起こる場合があり、注意する必要がある場所だ。