2013年10月8日火曜日

宅建のテキストは厚い方が良い

更新:平成25年11月7日


(1)テキストは、薄い方が良いか厚い方が良いか


宅建倶楽部の別ページに、 参考書は薄い方が良いか厚い方が良いか というのが有ります。

そこでは、「薄い方が良い派」と「厚い方が良い派」の【理由】と【反論】をそれぞれあげるにとどめ、あえて、私の見解を述べるのを避けました。

でも今日は、私の見解を明確にします。
教材(無料・有料)の"殺し文句"になるからです。 

(2)テキストは厚い方が良い!


これが私の結論です。

(3)私の結論の根拠を示す実験結果


テキストは厚い方が良い!ということを、ここで学問的に根拠づけると長文になっちゃうので、皆さまが直感的に分かる実験結果を示してみたいと思います。

実験結果 - その1


(テキスト1)
足の短い男が、ハサミを買った。 [句読点を入れて15文字]
(テキスト2)
足の短い男が、ズボンを詰めるために、ハサミを買った。 [句読点を入れて25文字]

この記事をご覧の皆さまのほとんどが、文字数が多い(テキスト2)の方が覚えやすい! と感じたでしょ?
宅建なんて丸暗記だと豪語する人も…。

これは、「文字数が少なければ覚えやすい」という常識をくつがえす実験として有名なものです。アメリカの心理学者ジョン・ブランスフォードの実験っていうやつです。
丸暗記するにしても、少しでも物語性が強い方が覚えやすかったというワケ…。

物語性が弱いと、「ハサミを買った」は覚えていたとしても、時間の経過とともに誰が買ったかは忘れやすいです。そこで、「ズボンを詰めるために」という文章を差し込んで覚えさせれば、「足の短い男」が思い出しやすくなるというワケ…。

実験結果 - その2


(テキスト3)
BNPRULDOEAKXVSTFQMZIVWJGF [25文字]
(テキスト4)
BNPRULDOEAKXVST [15文字]

今度は皆さま全員が、文字数が少ない(テキスト4)の方が覚えやすい! と感じたでしょ?

この実験では、「文字数が少なければ覚えやすい」という常識が、当てはまります。

実験結果 - その1とその2の違い


実験結果その1 … 「文字数が少なければ覚えやすい」という常識が、くつがえりました。
実験結果その2 … 「文字数が少なければ覚えやすい」という常識が、当てはまりました。

その違いは何なのでしょうかね?

薄々気づいているかたも多いでしょうが、

実験結果その1で覚える対象 … 「意味の有るもの」
実験結果その2で覚える対象 … 「意味の無いもの」

の違いなんですね。

宅建なんて丸暗記だと豪語する人も、覚える対象が法律という意味の有るものであることを否定することはできないでしょう。だって、ゴロ合わせするのは「意味の無いもの」を「意味の有るもの」に変換する作業ですもんね。

かくして私は、宅建のテキストは厚い方が良いと主張するのです。

なお今までに書いてきた事は、音声CDや動画についても言えます。
覚える対象が法律という「意味の有るもの」である以上、薄っぺらな音声や動画よりも、覚えやすいからです。

(4)例外


「宅建のテキストは厚い方が良い」と主張しましたが、ただ厚ければ良いというわけじゃないです。

 ・ 記述内容がただ詳しいだけで脈絡(つながり)が無いもの
 ・ 無関係な記述が延々とされているもの

で勉強するくらいなら、薄いテキストで勉強した方がマシです。
これは、音声CDや動画についても同じです。

※ 関連記事
ダメな宅建講師


(5)最近の予備校・講師が仕掛ける落し穴


利益が出なければ企業は潰れるので、利益が出ているかは、
 ・ 売上 - 費用 = 利益
という式で計算されます(これ会計学の大原則!)。

この式からは、次の二つが導き出されます。
  利益を増やすには、売上を増やす。
  利益を増やすには、費用を抑える。
この二つ以外に、利益を増やす方法は絶対に無いです。

皆さまご存知の通り、デフレから脱却したとは言えない現状では、の方法で利益を増やすのは困難なので、の方法で利益を増やそうとしている予備校等が、ほぼ100パーセントです。

現状、どこの予備校等も「費用を抑える」ことでしか、利益を出せないんですね。

そうなると、もし皆さまが予備校等の経営者だと仮定したら、利益を出すために、何をしますか?

第一に、人件費という「費用を削りたい」と考えるでしょう。
つぎに、 教材費という「費用も削りたい」と考えるのではないでしょうか?

※ 関連記事
カモにされないための会計学

最近ネットを徘徊していると、こんな薄いテキストだからこそ合格しやすい! みたいなチョット首をかしげたくなる宣伝が目立つようになってきました。

私は、自分が業界人でありながら、予備校等のいろいろな物言いに振り回されちゃう皆さまが、かわいそうになっちゃいます。

 ・ アメリカの心理学者の実験結果 (宅建テキストは厚い方が良い!)
     ↓
 ・ 記述内容がただ詳しいだけで脈絡が無いもの (宅建テキストは薄い方がマシ!)
     ↓
 ・ 予備校側の費用を抑えたい宣伝 (宅建テキストは薄い方が良い!)

この三つの論理に振り回されちゃう皆さまが、ホントかわいそう!

全然費用を抑える必要がない迷物講師だからこそ、書けることだと思いませんか?