2013年10月15日火曜日

わが国の広告代理店が双方代理する不思議

(1)民法の定め


民法108条は、「同一の法律行為については、…(中略)…当事者双方の代理人となることはできない。ただし、…(中略)…本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない」と書いてあります。これが民法の双方代理の定めです。
民法108条の条文

だから、わが国での双方代理は、
(原則)…禁止
(例外)…本人があらかじめ許諾してればOK
となります。

きょうの記事は、皆さまに法律の講義をするのが目的じゃない与太話なので、休憩時間に気楽に読んで頂ければと思います。

(2)広告代理店の不思議


電通・博報堂をはじめとする広告代理店は、100パーセント、「本人があらかじめ許諾してれば双方代理もOK」、という例外規定で商売してます。



   

この図の
 ・ 本人(売主) … 日産自動車=テレビ広告の売主 
 ・ 本人(買主) … テレビ朝日 =テレビ広告の買主
だと思って下さい。

この場合、わが国では100パーセント、電通なら電通という同じ広告代理店が、日産自動車(テレビ広告の売主)とテレビ朝日(テレビ広告の買主)の双方から許諾を受けて代理人となって代理契約を実行しています。

本人双方から許諾を受けているんだから問題ないじゃないか、と思われるかもしれませんが、ちょっと違います。

電通は、トヨタ・ホンダ・マツダ等の他の自動車会社(テレビ広告の売主)や、日本テレビ・TBS・フジテレビ等の他のテレビ局(テレビ広告の買主)とも、それぞれの関係各社から許諾を受けて双方代理しているのです。これは博報堂以下の広告代理店も全部同じです。

ということは、電通・博報堂等の広告代理店のサジ加減次第で、日産に有利な広告も打てるし、マツダの広告料だけを吹っかけることも出来る、ということになってしまうのです。

そして事実、そのようなヤクザな情報が、船橋の片田舎に住んでいる私の元にも入ってきます。

アメリカではそんな事ないです。
 ・ 本人(売主) … フォード=テレビ広告の売主 
 ・ 本人(買主) … CNN  =テレビ広告の買主
を、どこかの広告代理店が双方代理することは絶対に無いです。

広告代理店のサジ加減次第を防止するシステム」が、何十年も前から確立しています。
テレビ広告の売主(フォード)の代理人はAエージェンシー、テレビ広告の買主(CNN)の代理人はBエージェンシー、というようにちゃんと分離されているのです。

TPPが本格的にやってくると、おそらくアメリカ標準に直すことを余儀なくされ、広告代理店の「双方代理を利用したボロ儲け・ヤクザ商売」の時代は終焉を迎えることでしょう。

(3)余談


船橋の片田舎に住んでいる私の元にこんなヤクザな情報が入ってくるのは、私の身内が大手広告代理店で飯を食わせてもらっているからなのですが、年収数千万円の彼は、いわゆる逃げ切り世代なので、「もういいかっ!」って感じで書いたのが、今日の記事です。

今年の宅建合格には全然寄与しない、与太話でした。