きょうは、迷物講師作「模擬試験」の短所と長所について書きます。
(1)短所
短所は、会場模試じゃないという点です。
模擬試験は受けるべきですか?受けるとして注意点は?という別ページにも書きましたが、模擬試験を受けることの効用は、
・ 試験の雰囲気に慣れることができる
・ 本試験での解答方法・時間を訓練できる
の二つだけです。
だから、会場模試じゃないのは、「試験の雰囲気に慣れることができる」という受験者の要請を満たすことが不可能なので、短所になります。
もっとも、その短所を補う方法が無いわけじゃないです。
それは、私が作った模試をPDFファイルで印刷して、公共の図書館など「自宅以外の場所」でやってみることです。
閲覧室のあのシーンとした雰囲気を、宅建試験の受験会場にみたてて、2時間(5問免除者は1時間50分)、ちゃんと時間を計って解いてみるのです。
地理的に、会場受験の模擬試験を受けるのが困難な地域にお住まいのかたには、特にオススメです。
(2)長所
長所は、数え切れないほど有ります(自慢!)。
長所 - その1
本物のタダである
ヤフーやグーグルで「宅建 無料」・「宅建 模試 無料」等と検索しても、有名予備校のサイトに誘導される場合が多く、そこは、何かというと 「すぐお金!」の世界になっちゃいます。でも、検索エンジンにも営業の自由があるので、文句は言えないでしょう。
だけど、私が作った模試は、本物のタダです。
この点は、宅建倶楽部は、メール勧誘・電話勧誘等を一切しませんを読めば分かってくれると思いますが…。
長所 - その2
前年・前々年の傾向を反映している
例えば、平成25年度宅建試験の作成者(試験委員)は27名で、うち17名は2012年度(平成24年度)と同じ人でした。
17名 ÷ 27名 = 約63パーセントが2012年度と同じ人という計算ですが、実質的には80パーセント以上が同じ人、と私は考えています。
民法を担当するであろう弁護士2名が丸っきり同じ人、かつ、宅建業法を担当するであろう国交省の課長は個人名より職名(何々課長か)で判断すべきと思うからです。
そうすると、80パーセント以上が去年と同じ試験委員になります。
平成29年度については、まだ余り具体的な事は言えませんが、上に書いたのと似た傾向にあります。
このように考えてくると、今年模試を公開する以上、前年・前々年の傾向を反映させることは、とても重要だなと思いました。
長所 - その3
出典を明らかにしている
私は20年以上、宅建の模試問題と解説を、全科目一人で作ってきました。
その経験から言えるのは、宅建の模試は、結局は過去問にアレンジを加えたものしか作れないな、ということです。
逆に言うと、迷物講師のオリジナル性を前面に出した問題は作れないな、ということ…。
宅建試験は、表面的には違う問題に見えても、実質的には「過去問の焼き直し」問題が多く出題され、その出来・不出来によって合否が決まると言えるからです。
でもほとんどの予備校は、オリジナル性を強調して模試を宣伝していますね。
この部分は、ハッキリ言って誇大広告です。
オリジナル性を強調する予備校の模試も、結局は、過去問にアレンジを加えたものしか作れないのです。
でも予備校は、この誇大広告がバレないように工夫しています。
予備校の模試の解説集を見れば分かります。
その問題の出典が示されていないのが、ほぼ100パーセントです。
出典なんか示しちゃったら、オリジナル性と矛盾しちゃうのが、誰の目にも明らかだからです。
私の模試の解説集は、ここは正直に、出典を明示しています。
例えば、こちらをクリックしてみて下さい。
最初の【問 1】正解4の下に、出典:平成24年 [問 3]なんて赤い字で明示してありますね。
出典を明らかにし、オリジナル性を強調することをやめ、受験者の皆さまに過度の期待(例:競馬の予想のようにピッタリ当てる)を抱かせないようにしていることも、私の模試の長所だと自負しています。
長所 - その他
長所はもっともっとあるんですが、「説教の効果は長さに反比例する」という故河合隼雄先生の名言もあるので、きょうの記事はもうオシマイにしときます。
皆さま、本試験まで、まだまだ時間がありますが、最後まで気を抜かないで!