2013年9月12日木曜日

【宅地供給量】の統計問題は、平成25年度から出なくなるはず

会計検査院の指摘国交省の政策転換白書等への非掲載という一連の流れによって、私は、【宅地供給量】の統計問題は今年から出なくなると考えてます。

出なくなると考えたので、私が作成した統計問題の最新資料には、無料・有料を問わず、【宅地供給量】を載せていないのです。

以下、もう少し説明してみます。

(1)宅地供給量とは


宅地供給量とは、今までに住宅用地になった履歴のない土地(例:ずっと農地)が、宅地として世の中に供給された量のことです。

今までに住宅用地になった履歴のない土地、というのがポイント!

だから土地長者の皆さまが、すでに住宅用地になっている1万ヘクタールの土地を、どこかの開発会社に供給した(売った)としても、その土地は、宅地供給量にカウントされません。

(2)会計検査院の指摘


我が国で宅地供給に一番貢献して来たのは、独立行政法人「都市再生機構」です。

その都市再生機構は、何十年も前から、「ニュータウン整備事業」を行っていました。
これからも継続するつもりだったようですが、そこに突然、会計検査院(日本国憲法90条が直接定めている、国等の決算を検査する機関)の検査が入りました。

会計検査院は、「このままでは旧公団(都市基盤整備公団)から引き継いだ赤字を含めて、平成30年度までにニュータウン整備事業から3兆1158億円の欠損金が積み上がる!」と指摘しました。


ソースは、会計検査院(平成23年度)のこちらの資料(PDFファイルで3ページ)


(3)国交省の政策転換


この会計検査院の指摘が原因になって、国土交通省は【宅地供給】に関する政策を転換せざるを得なくなったようです。

ひとことで言えば、「量から質への転換」です!

平成24年度国土交通白書のPDFファイル149ページでは、「新規宅地の大量供給を促進する従来の政策を転換し、人口・世帯の動向を踏まえた宅地政策を推進している。具体的には、(独)都市再生機構のニュータウン整備事業では既に着手済みの事業のみを行っている」なんて、言い訳してますけど…(笑)。


このPDFファイルは大容量なので、リンクは張りません。

(4)白書等への非掲載


要するに国交省は、我が国で宅地供給に一番貢献していた都市再生機構の「新しいニュータウン整備事業」は、もうしない! と言ってるんですね。

そうなると、白書等への具体的な数字(激減した数字)の掲載はみっともなくて出来ない! という役人根性が出てきちゃうんですかね?

このような背景があったので、【平成23年度】以降の宅地供給量の数字は、白書等から姿を消すことになりました。

皆さまは、大手予備校の資料を見ても、ネットで拾える資料を見ても、ほぼ全部が…

【平成22年度】の全国の宅地供給量は、前年度より200ヘクタール増加の【4,600ヘクタール】だった。

…的な事が書いてあるのを、不思議には思いませんでしたか?

今年【宅地供給量】が出るなら、【平成23年度】の数字を教える必要があるんですが、大元のお上が白書等に掲載しなくなっちゃったんで、仕方なく、ほとんどの予備校等が、去年の自社の古い教材から引っ張ってきた数字を載せているのです。ご注意下さい。